私はうんちですか?
ときどき思うことがある。
僕たちは一体どこから生まれてきたのだろう。ビッグバンに始まるとされるこの宇宙きっての難題である。そもそも、僕とはなんなのだろうか。いかにしても僕は僕が僕であることを証明できない。そもそもヒト科ヒト属であると言い張っているこの人類でさえも、何か別のものである可能性だって否定できない。
そう考えていたらある疑問がふっと浮かんだ。
私はうんちですか?
誰しもが当然に思う疑問だろうか。いや、もしかすると一部の人はお前は何を言っているんだと思ったかもしれない。
しかし考えてみてほしい。
宇宙人はいるかという問いに対して自信を持っていないと答えられる人はいないように、私がうんちである可能性を100%否定できる人などこの世に存在しないだろう。
たとえば、この世界のどこかにめちゃくちゃ巨大な生物がいたとする。
めちゃくちゃ巨大な生物だから、うんちもそれはもうめちゃくちゃにデカい。そのうんちこそが僕たちの住む地球であり、僕たちもまたそのうんちの一部である。
太陽も、月も、その他の星もみんなうんち。
科学者たちは愚かにも宇宙に散らばる星たちの起源なり正体なりを必死こいて探究しているようだが、彼らが将来行き着く先は当然うんちである。
この世に存在するすべての物質はうんち。
何が科学だ。何が文明だ。僕たちはただのうんちにすぎない。小さめのうんちが大きめのうんちや遠くのうんちに想いを馳せたところで、うんちはうんちである。
世界を一言で表すならば、うんち。
さて、これまで述べたことはあくまで有力な仮説にすぎないが、これを読む前と後ではめまぐるしく価値観が変化していることだろう。形を変えてもう一度問いたい。
あなたはうんちですか?