秋風うんぽ
真昼だというのに心地よい風が木の葉を揺らす。半分くらい葉を落とした枝の隙間では、産卵場所でも探しているのだろうか、一匹のキアゲハがひらひらと舞い踊っている。空が青い。空き時間にベンチに横たわりながら、僕は一つ物思いに耽っていた。
このブログは......一体なんなんだ。
無論、真面目に書いているつもりではある。しかしタイトルを振り返ってみるとどうも様子がおかしい。
「犬のうんこになりたくない」
「今となってはうんちが気になる」
「プロ大学生と不意打ち脱糞ボーイ」
そう、うんこのことしか書いてないのである。今どき小学生でさえこんなにもうんこを連呼するやつはいない。あとちょっとうんこを連呼って語呂が良い。
特段敬遠されるような言葉ではないとは思うものの、こうも連続してしまうと少し自重せざるを得ない感じも出てくる。
ただ、ここである問題が生じる。「うんこをやめる」という表明をすることで、また一つうんこについて書いた記事を増やしてしまうのだ。それでもやはり「うんこをやめる」という表明をしておきたい。だからせめて、これまでこだわってきた同じ表現を使わないということだけは貫いてうんこの話を終わりたい。
今まで「うんこ」「うんち」「脱糞」と、言葉を巧みに操ってうんこの話を伝えてきた。タバコをやめるのが禁煙ならうんこをやめるのは禁うんであろうか。その最後にふさわしい表現は何かないものか。
うんぽとか......どうだろう。
飾り気がなく良い名前だ。響きもかわいい。僕は禁うん前最後の君に、うんぽという名前を授けよう。しばらくのお別れだ。
バイバイ、うんぽ。